前回カブ号でのラストツーリングを終え、いよいよお別れです。
今回はオークションに出品し、落札されたので無事に次のオーナーが決まりました。
そう、旅立ちです。
その前に今まで大活躍だったアクティブストッカーを取り外し、かつて使用していたホンダアクセス製のボックスに戻しました。
私の手元に来てから約12年。
大きなトラブルもなく、毎日会社や最寄り駅まで運んでくれました相棒とのお別れです。

最後に出品用にキレイにした写真を撮ったので、収めていきます。
今回のカブ号の目指したスタイルは、かつてアメリカで販売されていたパスポート(カブの北米販売名)です。
純正を残しつつ、実用性のあるカスタムを意識してきました。
主な変更点としては、シートをミディシートにしてゆとりのあるポジションを確保。
ダブルシートでも良いのですが、全体的なシルエットが少し長くなってしまうのと、ボックスを着けた際にバランスが悪くなることからミディシートを選びました。

外装は自家塗装、レッグシールドへのステッカー貼り付け、ヘッドライトにピヨピヨバイザー、カブカスタムでお馴染みのベトナムキャリアの装着です。
排気系に関しては台湾製のボアアップキットを使って88ccにしていましたが、調子を崩したことから元の排気量である50ccにして、マフラーも純正に戻しました。

私の中ではベトナムキャリアは飾り的な要素の満足度が高いカスタムなんですが、コンビニフックに関してはかなり重宝しました。
純正よりも使い勝手がよく、買い物した袋をちょっと引っ掛けるのに大活躍でした。

最終的には50ccに戻したのですが、ホロロロ…という朝聞いても不快に感じない排気音が特にお気に入りです。
最近の新聞配達バイクは、オートマのベンリィが多いことから、聞く機会が大分減ってしまったように感じます。
郵便カブも排気量は110ccなのでかなり図太い感じに聞こえますが、50ccのか細い音も味があって好きです。

約12年で出来たエンジンカバーの塗装ハゲ。

最後にライセンスホルダーも外しました。
この部品は次の車両であるフィラーノに引き継ぐことにします。
長年の振動で固定部分とフレームが折れてしまっているので、プラリペアを使って補修する予定です。

最終走行距離は28,000km。
速度計も当時のボアアップに合わせてC90の純正を装着しています。

なんやかんやでカブを最初のバイクとして乗りだしたのは、高校1年生の冬。
自動遠心クラッチ?フットブレーキ?が良く分からない状態だったので、家の周りをグルグル乗って練習したのを思い出します。
大学生になって自家塗装して自分好みに弄ってみたりしました。

1号車は通勤途中で交通事故に遭ってしまい、全損。
続いて2号車としてフレームを購入し、全バラ状態にして本格的な塗装を実施しました。
全てスプレー塗装です。
色はイメージ近かったマツダ ブレイズレッドを採用。
スプレー塗装する際はオーダーメイドしなくてもお店で購入できるカラーを選ぶと、後々補修する際も楽です。笑

ウレタンスプレー塗装など、持てる知識を総動員して無事に2代目カブが完成。
かなり満足な仕上がりとなりました。

フロントバスケットを着けてUSDM風にしたこともありました。

時には珍しく大雪が降った中を探検したりしました。
大径ホイールなんでノーマルタイヤでもある程度冒険できちゃいます。

風防を着けて更なる快適性向上もしました。

カブと言えば何と言っても整備性のしやすさが特徴でした。
バイクのイロハを教わったのはカブと言っても過言ではないでしょう。

途中から調子が悪くなって色々と試しました(結果ピストンガスケットが破れていたのですが…)。

最終形態としてアクティブストッカーを装着。
通勤用のカバンが丸ごと入ってとても重宝しました。
これはFilano115にも引き継ごうかと検討中です。

16歳から免許を取得したので、人生の半分近くをカブに乗っていたことになります。
ずっと近所のアシとして活躍してくれたカブライフに、一度終止符を打つことになります。

ギアチェンからフットブレーキ、キックによるエンジンの掛け方、整備に至ってはオイル交換からキャブレター調整など⋯簡単な構造にバイクの基本が全て詰まっていました。
カブからバイクの基本を教わったと言っても過言ではありません。
12年間の働きを労うよう、最後に入念に磨きあげて、引き渡しに備えました。
これからバトンを受けるFilano115と最初で最後の2ショット。

購入した人がいい人であることを願いつつ、買った人がどうするかまではこちらで関与できないので、複雑な気持ちが混ざりつつ当日を迎えました。
待ち合わせ場所にやってきたのは、なんと…高校生でした!
聞いてみると、バイト代をかき集めて今回購入してくれたとのこと。
私がカブに乗り始めた年代の人が購入してくれるとは思ってもいませんでした。
話をすると、彼自身免許を取得して乗るバイク自体が初めてということもあり、キック始動やフットブレーキ、さらには自動遠心クラッチに戸惑っていました。
乗って帰るとのことでしたので、軽く操作方法を教えていたら、その友達もやってきて(なんとカブ乗り!)2人でレクチャーすることに。
後から来た友人がカブを激推ししたようです。
友達による指導を見ていましたが、さすが高校生。あっという間に操作方法をマスターしていきました。
後でメッセージで江の島まで行きましたと教えてくれました。高校生…元気だな。笑
友人と一緒に、この夏休みを使って銚子までツーリングに行くそうです。
彼が戸惑いながらも、すごい嬉しそうに乗っている姿を見て、きっと自分も乗り始めた時はこんな感じだったんだろうなって思い出しました。
自分がカブに乗り始めた頃と丸被りだったこともあり、愛車とのお別れが悲しいものではなく、なんだかほっこりするお別れだったので嬉しくもありました。
きっとカブ号は、これから彼を色んな所に連れてってくれるでしょう。
これにて、高校1年生から続いた約20年に渡るカブライフは一度終了となります。
最後のバイクはカブに乗るという人も多いので、もしかしたらまたカブに乗る日が来るかもしれません。
そんなカブとのお別れでした。
バイクという世界を教えてくれたカブに感謝を込めて、締めくくります。
ありがとう!
おわり








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