【フィラーノ115】スロットルボディの点検

Filano115

続いてこの車両の一番の気になるポイントに入っていきます。
故障コード37の原因追究です。

おそらくはスロットルボディ、インジェクション周辺機器が怪しいので、探っていきます。
このフィラーノという車両はネットではほとんど情報が転がっていないので、手探りで色々と見ていくしかありません。

まずはシートを開けてバッテリーボックスへアクセスしていきます。
予備のヒューズがバッテリーボックスに備わっているのは、一番最初に紹介した通り。


ボックスのカバーを外すとバッテリーにアクセスできます。
普通ステップフロアの下に配置されることが多いのですが、この車両はその位置に燃料タンクが配置されているため、シート下に配置されています。


その影響もあって、シートの容量が少なくなります。
一長一短ですね。


取り外したバッテリーは充電します。
交換時期が不明なので、弱ってきたら直ぐ交換しないと、その場で立ち往生することになります(キックスターターが備わっていないため)。


シート下収納を取り外すとスロットルボディへアクセスできます。
当然ながらカブと違ってフルカバードされているスクーターはここまでたどり着くのが大変です。

そしてスゴイ埃…
まぁ当然でしょう。


原因の根本と思われる部分に到着。


カバーを色々と外している内に、プラグも見ておきましょう。
プラグはフロアステップの後方にあります。

取り外しいにくい位置…


さすがインジェクション!
色味は問題なさそうでした。

そして品番はCR7HSA。
この辺りも情報がないので取り外した際にしっかりとメモを残しておく必要があります。


スロットルボディを取り外していきます。
おそらくはここが直接の原因と思われます。


ホース類を外してアクセスしていきます。
スロットルワイヤーも注油しないとカラカラです。


中を確認しましたが、きれいです。
流石インジェクションといったところでしょうか。


インジェクションとなると普段は滅多にアクセスしない箇所でもあるので、この機会に徹底洗浄していきます。


マニホールド側。
ん?マニホールドに接続するインシュレーターゴムに何やらコーキング剤が塗布された跡があります。
故障コードから推測するに、前のオーナーもしくは整備士が二次エア吸いを疑い、その対策としてコーキング材を塗布したのかもしれません。


スロットルボディを分解して清掃していきます。


コンピューター部分に到着。
パッキンでしっかりと閉じられていることもあり、汚れが入り込んでいる様子はありませんでした。一安心。


マニホールド側は汚れが目立ちます。
そしてインシュレーターゴムにも塗布されていたコーキング材がこびりついています。


インジェクターには大きな破損等は見られず。比較的きれいな状態でした。
最近までガンガン乗っていたとのことなので、その点は一安心。


コーキング剤が塗布されていたインシュレーターゴムはきれいに剥がして、再度取り付け。
ただ、二次エア吸いをしてしまう…というより、マニホールドに対してインシュレーターゴムの被り具合がちょっとしかない…。

これでは簡単に外れてしまうので、おそらく前オーナーがコーキング材で接着しつつ二次エア吸いを対策したんだと思われます。


対策として、スロットルボディとマニホールドを接着剤+タイラップで固定することにしました。
写真のように、タイラップを予めスロットルボディとマニホールドに巻き付け、その後にさらにタイラップで締めあげる形っです(見にくいです…)。


外す時はタイラップを切る必要がありますが、まぁそこまで外す機会はないのでこの形でやってみます。


接着剤が乾燥した24時間後に再度エンジンを始動させたところ、故障コード37は無事に消えていました。
リセットしなくてもコンピューターが読み取ってくれた?のかもしれません。
※普通はリセット作業が必要になるのかと思っていましたが、不要でした。

というわけで原因はマニホールドとスロットルボディでの二次エア吸いでした。
とりあえず大きいところのトラブル解決は終了。

続いて残っている部分に着手していきます。


おわり

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