FIAT500Cにはデュアロジックというミッションが搭載されています。
このデュアロジックは簡単に言うとセミマニュアルのトランスミッションです。マニュアルミッションでありながら、ギアチェンジを機械が自動で行ってくれる機構となっています。
もちろん扱いはオートマなのでクラッチペダルはないのですが、最初は結構戸惑うかと思います。
さて、このデュアロジックですがオイルが劣化すると変速時のショックが大きくなってきます。
我が家のFIAT500Cも変速時のショックがかなり大きくなってきたことと、整備手帳を見ると新車時から一度も交換していなさそうなのでミッションオイルと一緒に交換しました。
カストロール(Castrol) オートマチックトランスミッションフルード ATF
デュアロジックはカストロールを選択。
CUSCO クスコ ミッションオイル 75W-85
ミッションオイルは取扱説明書に記載のある粘度に合わせて購入。
早速作業へ。
エアクリーナーボックスのダクトが作業時に邪魔になるので取り外します。
冷却水ホースの下側に見えるカバーに隠れているのが、今回交換すべきデュアロジックオイルが設置されています。
下から除いた状態です。
ガッツリと覆われています。
実はこのカバー、フロントマスクを分解しない限り素直に取り外すことができない構造となっています。
フロントマスクをばらして作業をするとやりやすいのは間違いないのですが、時間もかかるので他の人も実践しているようにカバーを金ハサミで切って取り外すことにしました。
切って外した状態です。
切り取った部分は後程アルミテープで補修します。
カバーを取り外すと上からデュアロジックオイルケースを見ることができます。
プラスチックの六角ボルトの蓋がそのケースとなります。
下から見ると黒くなっているのが良く分かります。
これを交換していきます。
まずはミッションオイルの交換から着手していきます。
写真中央に見えているのがドレンボルトです。
ミッションオイルを抜きました。
遮熱板を取り除けば比較的楽にアクセスできます。特有の匂いと戦いながら抽出。
注ぐ際は入れにくい場所にある為、ホースを延長して入れました。
続いてデュアロジックオイル。
こちらはアクセスがしにくいため、交換がしにくい場所です。ばらしてアクセスすれば簡単なんですが、そうもいかないのである裏技を使います。
このデュアロジックオイルタンクはプラスチックで造られています。タンク上部には異物混入を防ぐための板が成型されており、これがあるため上抜きができないようになっています。
そこで、今回はこの板を半田ごてで溶かして上抜きができるように加工をしました。
写真は半田ごてがフタ部分にあたって溶けないようにするために、銅板を丸めて保護しています。
後は一直線に板を溶かすのみ。
溶かし過ぎてタンクに穴を開けてしまったらそれで終わりなので、慎重に作業を進めていきます。
板を溶かした後はホースがオイルが入っている部分まで到達することが可能になるため、抜いていくだけです。
抜いた分を約600mlなので、同じ容量を入れました。
こちらが交換前。
交換後です。
デュアロジックオイルの色が赤色になり、新品になったことが一目瞭然となりました。
一部黒い部分は交換しきれなかった部分です。本当はタンクを取り外して交換することが推奨です。
これにてミッションオイルとデュアロジックオイル交換が完了です。
尚、取り外しにあたって裁断した遮熱板はアルミテープで補修しています。また交換する際はアルミテープを剥がせば簡単に取り外せるようになっています。
交換後、しばらくはギクシャクしていたギアチェンジですが、すっかり収まって変速ショックがなくなりました。
ミッションオイルが馴染んだんだと思います。
それではこの辺りで。
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おわり
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