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2015年 北東北ロングツーリング 5日目

北東北を巡る4泊5日の旅、季節はもう10月ですがついに完結です。
この日は宮城から福島を経由して横浜の実家を目指す1日となります。
4日目の記事はコチラ↓


目次

  • 1日目 (神奈川 自宅~岩船~鼠ヶ関~由利本荘)
  • 2日目 (由利本荘~寒風山~千畳敷~大間)
  • 3日目 (大間~大間崎~横浜~八戸~八幡平)
  • 4日目 (八幡平~盛岡~橋野高炉~遠野~仙台)
  • 5日目 (仙台~相馬~勿来~日立~神奈川 自宅)

8月15日(金) 仙台~相馬~勿来~日立~神奈川 自宅

昨日はホテルに戻った時間が午前様だったのもあり、起床はこの旅で一番遅い7時。
コンビニで購入したサンドイッチと果汁100%のオレンジジュースを補給して、ツーリングマップルを眺めながらルートを確認。

朝から雨雲が上空に広がり、どのテレビ局の天気予報を見ても雨雨雨。これは1日レインコートが脱げなさそう。

地元の友達からは蔵王と松島はおススメ、と言われましたがこの天気ではちょっと微妙なのでまたの機会にします。

ダラダラと準備を整え、出発。
仙台を通っている国道6号線を使って南下していきます。

-国道6号線-

仙台が結構福島よりの位置にあることに気が付いたのは、出発して間もなく経ってから。国道6号線に県境の看板が現れました。

福島県でこの旅5件目の東北地方になります。

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本降りではないものの、ポツリポツリとちょっと鬱陶しいような雨が降り続いています。
国道を走り続けていると、東日本大震災の恐ろしさを伝える表示にも出会いました。

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津波で浸水した区間を示す看板です。つまりこの場所まで海水がやってきていたということ。中々想像できませんが、実際に起きていたのです。
当時はテレビでその映像を見ていましたが、その場所に来るともっとどんな状況だったのか改めて分かります。

この看板は断続的に表れて、こんなところまで…といった気持ちになりました。

今日は帰るだけなのでゆっくりと休憩を挟みつつ南下していきます。

・道の駅 そうま

ニュースでも聞き覚えのある地名までやってきました。この道の駅には震災の記憶をとどめるための施設があり、津波によって曲げられてしまった看板などが展示されていました。

当時流れていた監視カメラの映像もありました。言葉だけではなかなか伝わりにくいですが、当時の状況を来る前より少しだけ理解できました。

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そしてこの国道6号線、一部区間はクルマは通行できますが、バイクを始めとした二輪車は通行が解除されていません。なので強制的に高速道路に乗るしかできなくなります。
手前で応援に来ていた愛知県警の人に停められてちょっと焦りました(^^;)笑

迂回するため南相馬ICより常磐道に乗って、通行止め区間をパスします。しばらく走り常磐富岡ICで降り、そこから国道と並走している県道に入り、母方の親戚がいる勿来(なこそ)に向かって走っていきます。

-県道35号線(いわき浪江線)-

常磐道とほぼ並走するような形で通る県道です。
交通量が極端に少ない快走路ですが、どこか寂しい。その理由としてら立ち入り禁止区域が近いことが挙げられると思います。

さらに走っていると目に入ってくる黒い袋。

テレビや新聞で良く見たことがある汚染物質を入れている袋です。県道の脇に結構な数が置いてありました。
それと農業が盛んだったであろう場所も今は人の手が入っていない為、雑草が伸び放題な状態でした。場所によってはビニールハウスが破損していたりも…。

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まだまだ復興が出来ていないような状況を目の当たりにしつつ、怪しい雲の中を走っていきます。
しかし上空は曇っているものの、雨は止んでいたのでレインコートを脱ぐ。

“いまどき100えん。”

なんか異様に引き付けられる看板の場所で。笑

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-国道6号線-

勿来で国道6号線に合流。もう親戚の家はすぐそこで、ここまで来ると神奈川まで大分近く感じます。
勿来だと日帰りで行けてしまう距離なので。

この茨城県との県境に近い勿来という地は、多くの海水浴客で賑わうスポットでもありました。
震災後はその客足が減ってしまったようですが、今では少しずつ、その数を増やしているようです。

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ものすごくきれいな海。
この日は雨模様でしたが、波は比較的穏やかな様子。

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その向こうにはこちらもテレビ越しでよく見る東京電力の原子力発電所。
この場所からはっきりと見えました。

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いよいよ関東まで帰ってきました。少し走れば茨城県で、横浜まではあと少し。
ギリギリまで粘って国道6号線で帰宅するプラン。

都内は高速で抜けるとして、後はどのあたりまで行くか…。

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茨城県に入り、ついに4日ぶりに関東地方に帰ってきました。まだまだ先は長い。
天気もまだ耐えてくれている様子。市街地はストップ&ゴーが多くスムーズには進めませんが、ボチボチと東京へ。

しかし日立辺りを走っている最中に、この旅のトラブルが発生。



信号待ちにて。

ババババババ…(エンジン音)


…ストン


あれ?ストール?
もう一度セルを押す。


グキュキュ…キュキュ……


セルを回すモーターの音が頼りない…。
この旅でそんなことはなかったのに。。
とりあえずエンジンがかからないので、道端に寄せて原因を探る。落ち着いて何度かセルボタンを押すも状況は変わらず。ただこれは明らかにバッテリーが弱くなっているような感じ。

その他の部分も比較的問題無さそうなので、これはまさかの激安バッテリーの寿命か。。
しかも旅の途中に起きてしまうとは、ついてない…(ノД`)・゜・。笑


装着してから以前一度死にかけたことがあったんですね。
もしやあれば前兆だったのか…(^^;)


ホーン、ライト、方向指示器と普通に機能するのでセルを回すための電力が不足しているようです。
多分11Vとかなんだろうなぁ。

セルに関しては最悪押し掛けなりで何とかなるだろうと、余裕をぶっこいて記念地点を撮影する。東京まで134km。あー、まだまだ遠い。。

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近くにガソリンスタンドがあったので訪ねてみるも、バイク用のバッテリー充電器はない…。
ジャンプするにも規格が違うので…アウト。それに充電したら丸1日はかかるよと。。

で、そのまたすぐ近くにあったオートバックスに寄るも、同じ結果。。

荷物積載状態で、さらに朝から降り続ける雨で疲労しているので、ここは潔く?加入している保険のロードサービスに頼ってみました。
電話応対のお姉さんが剥げましてくれながら応対してくれたので、折れかけていた心に光が差す。笑

電話から20分後、近くの提携先のお店の人がやってきて早速繋いでくれました。


キュルル…


ババババババ…


一発でかかった!一安心\(^^)/

…ですが、もうバッテリーは完全に死んでしまっているようで。。
一度スイッチを切りましたが、そこからは先ほどと同じようにウンともスンとも言わない状態でした。バッテリーが完全に上がってしまっている証拠です。計ってみたら予想通り11Vしかありませんでした。

残された選択肢は、“一度かけたエンジンを止めることなく帰宅すること”
今のバッテリーの状況からして、再びセルを回せる力はしばらく走ったとしても復活は無さそう。
何かあったときを考えれば下道を走るのが一番なのですが、やはりストップ&ゴーだとストールする確率も上がる率も高くなります。

そういった背景から、ここから最寄りのICから常磐道に乗り、エンジンを切ることなく一気に帰宅するプランに決定。
距離にして約150km。
ノンストップで神奈川の実家を目指す戦いの始まりです。

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助けれてくれたおじさんにお礼を言い、エンジンをかけたまま荷物を取り付け。
現時点では雨は降っていませんが、予報では夜遅くになるにつれて雨が降るとのこと。ノンストップ帰宅作戦なので、降り始める前に備えてレインコートを着て完全防備に。暑くても仕方ない…。


それから荷物の再確認、ストールしないように高めにアイドリングを調整し、ETCカードをセットし最後の戦いに備える。
段々と迫ってくる日没と雨。果たして無事に帰れるのか…!

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準備が整ったところで、一番最寄りの日立南太田ICから常磐道へ。
高速道路のため、大体速度一定に走れるのでとりあえず一安心。
普通に走っている分には全く問題ありません。特に一定の速度で流せるとなると尚更。


が、簡単に帰れないオチがありまして…。

友部JCTを過ぎてから断続的なノロノロ運転。これは困った…、もうバッテリーはアイドリングすると落ちてしまうくらい弱くなってしまっています。
アクセルを少し開けつつ、うまく調整しながら切り抜けます。


そして追い打ちをかけるかのようなゲリラ豪雨!
視界が全く見えない、雨粒が痛い、路面が冠水気味、と3拍子揃った最悪の状況が発生。

渋滞もあるのでこれはかなり危険。一度停車するくらいの速度になって、少しアクセルを開けるのを忘れていたら案の上ストール…。

急いでクラッチを切って助走を付けて押し掛けをして復活。
いや、これ雨の中やるもんじゃない。汗

挙句の果てにはレインコートとブーツカバーから浸水してきて、もうグショグショ状態。。久々にガッツリ雨に降られました。。
ただ湾岸線に出たころにようやく雨も上がり、渋滞も終了。

いつものルートを使って無事に横浜の実家に到着。



ふぅ。今年の旅もきつかった。。笑


全身びしょ濡れでしたが、何とか帰ってこれました。バッテリーが死ぬとこんなに大変なんだと改めて実感。いや、本当に焦ります。。

詳細の原因調査は後ほどの整備にするとして、バイクを軽く吹き上げて人間もシャワーを浴びて4泊5日の旅も終了です。



一番初めに書きましたが、まず4泊5日の強行スケジュールではやっぱり時間が足りませんでした。
今回は最北端という目的があったのでそれを目指して走りましたが、次回はもっと綿密に計画を練る必要がありそうです。

北東北の地に初めて足を踏み入れたわけですが、関東にはない自然、文化がとても魅力的な場所でした。
それぞれの県で見せてくれる景色もとても魅力的で、ご当地の美味しい食材、温泉。旅先で話した地元の方、出会った方、どれも楽しい思い出ばかりです。

震災の影響はまだまだ残っていますが、復興に向けて力強く生活している姿に元気をもらえたのも事実です。色々と考えさせられることが多かったです。

今回は要所をかいつまんだ形だったので、まだ見ていない・走っていない道がたくさんあります。それはいつも通り次回の楽しみとしておいて、また来年以降の課題とします。…南東北も残っていますしね。笑


私のつたない分と写真では実際の雰囲気が伝わらないかもしれませんが、記事を読んで頂いた方に少しでも東北の良さを伝えられることが出来たら…と思っています。かくいう私もまだ東北は全制覇…とはいかないので、次回に向けてしっかりと予習していきますが…!

振り返ってみれば、いつも通りバタバタと旅の思い出を振り返る余裕すらなく、滑り込むように帰宅したわけですが…(^^;


色々とありましたが、今年の夏の旅もこれでおしまいです。
最後まで北東北ツーリング記をお読み頂き、ありがとうございました。

短い夏の東北、また行こう!

・今日の戦利品

国道6号線、そうまで購入した記念切符。次回訪れる時はバイクで全線通れることになっていることを願って…!

souma


走行距離:459km
平均燃費:27.6km/L

総走行距離:2,331km
総平均燃費:30.8km/L


おわり

1日目/2日目/3日目/4日目/5日目

6件のコメント

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    いつも楽しく拝見しております
    九州へ東北へと飛び回る主殿のブログにはいつも猛烈に旅情を掻き立てられます
    出不精な自分にはバイク(車も)でどこまでも旅してしまう姿が羨ましいです!
    最終日にゲリラ豪雨でしかもバッテリー死亡とは…そんな状況でもバイクに乗り続ける主殿も恐ろしいですw
    個人的には4日目の八幡平公園線を走ってみたいです…!
    自分の愛車もSRX250(51y)で、現在静岡市内の大学2年生です。よく整備記録などを参考にしたり、(自分ではやりませんがw)伊豆など、走りに行く際にルートをまねさせていただいてます。
    これからも同車種同型に乗る先輩の勇姿を楽しく拝見させていただきます!
    また、道すがら赤fを見かけたら声をかけさせていただくと思います。自分はボロい丸目の銀51yでたまに伊豆に出没しますのでどうぞお見知り置きを。

  2. SECRET: 0
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    D.Hさん

    初めまして、ご訪問ありがとうございます。
    購入したてのときは、こんなにも旅するようになるとは思ってもいませんでした。購入した1年半はなかなか好調ではなかったので…(^^;

    最終日はまさに修行…今までのどんな状況よりも辛かったです…笑
    毎年絶景ロードベスト10に入る八幡平は、前評判通りの素晴らしい景色が広がっていました。鬱蒼とした森林の中を走った後に目にする頂上は絶景の一言につきます。

    静岡在中とのことで、もしかしたらどこかでお会いするかもしれません^^
    伊豆半島は学生の時からよく走った場所であり、最近も“朝練”と称して午前中に軽く流すこともあります(激しく峠を責めることはありませんので…笑)。

    丸目の51Yということで、私も見かけましたらお声掛けさせて頂くかと思います(以前丸目仕様だったので懐かしい…!)。

    スプロケットの廃番など、乗り続けていくのが段々と難しくなってきましたが、末永く乗り続けていけたらと思っています。この度はコメント頂きありがとうございました。
    今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m

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    今年のイベントははバッテリーでしたか
    バッテリーのトラブルはしんどいですからねえ
    オイラも幾度となく経験してます (^▽^;)

    今後のためにXTのキックスターターを移植しますぅ?

  4. SECRET: 0
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    こんばんは!

    最終日にこんなオチがあるとは (^_^;)
    まさかの展開でした。
    自力で戻って来られて良かったですね。

    旅に予定外は付き物とはいえ、出来ればトラブルには会いたくないもの。
    でも後から真っ先に思い出すのは、そんな旅なんですよね。
    そして何故か良い思い出に変わってたりします。

    次の旅も楽しみにしています。
    それでは (^O^)/

  5. SECRET: 0
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    ponkotu40さん

    こんばんわ。
    今年はバッテリーでした…。もう完全に死んでいたので、アイドリング中も常にアクセルを開けていないとストールしてしまうような状態でした…(^^;
    こんなときこそキックスターターがあればなぁとつくづく思います。。

    欲しいです、キックスターター(^^ゞ
    …でもそれ以前に激安バッテリーがハズレだったのかもしれません…(^^;笑

  6. SECRET: 0
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    壱翁さん

    こんばんわ。
    最終日に待ってましたと言わんばかりのトラブルでした。。(^^;
    でもとりあえず自力で帰宅することができたのでよかったです。もうあんな経験は二度と経験したくないです。笑

    私も初めて北海道に行ったときのアクセルワイヤーが切れたときのこと、今でも鮮明に思い出せます(^^;
    そんな経験も終わってしまえば笑い話になるのが面白いですよね。今回のトラブルも、今思い起こせば笑い話になっていますので…!

    最後までお読み頂きありがとうございました(^^♪
    次回は紅葉を探しにどこかに行けたらと思っています!

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